子宮水腫

ホーム > 診療について > 一般外科のご紹介 > 子宮水腫|獣医師が解説|横浜市青葉区の夕やけの丘動物病院

横浜市青葉区、都筑区、緑区、港北区、川崎市の皆さんこんにちは。
横浜市青葉区市ケ尾町にある夕やけの丘動物病院 獣医師の徳永です。

ここでは、「子宮水腫」についての説明と、当院での治療実績を報告いたします。

子宮水腫について

子宮内に何らかの液体が貯留した状態です。
犬では発情後に約2か月間分泌されるホルモンの作用により、子宮内膜が刺激されて肥厚していきます。子宮水腫の原因として、この肥厚した子宮内膜からの分泌物が貯留して発生する場合と、ホルモンには関連しない原因がはっきりしない場合があります。

超音波検査を行った際や、卵巣子宮摘出術を行ったときに偶然発見されることがほとんどです。

通常は無症状のことが多く、陰部からのおりものが見られる程度で経過しますが、この貯留した液体に細菌感染が起きると子宮蓄膿症になり命を脅かす危険性があります。

確定診断には子宮内の液体の性状を確認することが必要ですが、将来子宮蓄膿症になってしまう危険性を見据えて当院では子宮卵巣摘出術をおすすめしています。

子宮水腫の治療実績

1、超音波検査にて子宮水腫を指摘されていた症例

小型雑種犬。11歳。未避妊雌

初診時
以前より健康診断として定期的に行っている腹部超音波検査にて子宮内膜の肥厚、子宮内にフリーエコーの液体貯留、また片側の卵巣には嚢胞状の構造物を認めていました。

検査結果
血液検査、心臓、腹部超音波検査、レントゲン
上記の生殖器系の異常以外は各検査にて異常項目を認めず

診断
子宮水腫、卵巣嚢胞

治療
今回の検査時には陰部や乳腺の腫脹があり発情中でした。現在は無症状で経過をしていましたが、発情後数か1-2月が子宮蓄膿症の発症時期であり、今後罹患すると急激に状態が悪化する可能性や、卵巣嚢腫により発情が持続する可能性を飼い主様にお伝えしたところ予防としての手術をご希望されました。

治療
子宮卵巣摘出術

治療結果
子宮壁の全体的な肥厚と内部に感染をともなわない液体の貯留を認めました。また片側卵巣には嚢胞がみられました。摘出した子宮は病理検査にて「嚢胞状子宮内膜過形成」と診断されています。

2週間後に抜糸を行い良好に経過しています。

わんちゃん・ねこちゃんのお悩みは当院にご相談ください!

この症例の監修

獣医師 徳永 優紀(とくなが ゆき)

出身校:日本大学
資格:iVEAT 腹部超音波実習修了、ロイヤルカナン栄養管理アドバイザー
所属団体:麻布大学付属動物病院 循環器呼吸器科 専科研修医

徳永

横浜市青葉区に2院を構える専門治療にも対応する動物病院グループです

TOPへ戻る