フィラリア症とは？

フィラリア症（犬糸状虫症）は、犬や猫に感染する寄生虫が原因で発症する病気です。この寄生虫は主に蚊によって媒介され、体内に入り込んで血管や心臓に寄生します。フィラリアがもたらす症状は、軽度なものから命に関わるものまで多岐にわたります。

感染のメカニズム

フィラリアの感染は、感染している動物の血液を吸った蚊が媒介することで起こります。蚊が吸血する際に、フィラリアの幼虫が他の動物の体内に入り込みます。この幼虫は、動物の体内で成長し、成虫となって心臓や肺の周辺に寄生します。放置すると、血液の流れを妨げるだけでなく、臓器に深刻なダメージを与えることがあります。

フィラリアの症状

初期の段階では無症状のことが多いですが、進行するにつれて以下のような症状が現れることがあります

・咳が出る
・元気がなくなる
・食欲不振
・呼吸が苦しそうになる
・腹部が膨らむ（腹水）
・失神や運動不耐性

こうした症状が現れた場合は、早急に動物病院での診察が必要です。

フィラリア予防の重要性

フィラリアは、予防することでほぼ完全に防ぐことができます。一度感染すると治療が難しく、治療の負担がペットにも飼い主様にも大きくのしかかります。そのため、予防が何よりも大切です。

フィラリア予防の方法

フィラリア予防には、以下のような方法があります。

予防薬の投与

フィラリア予防薬は、月に一度の投与で効果を発揮します。内服薬やチュアブルタイプ、さらにはスポットタイプなど、さまざまな形状があるため、ペットの性格やライフスタイルに合わせて選ぶことができます。

蚊を避ける環境作り

フィラリアは蚊を媒介して感染するため、蚊の発生を抑えることも予防の一環です。室内での蚊取り対策や、蚊の多い時間帯(早朝や夕方)を避けてのお散歩などが有効です。

フィラリア予防薬の開始時期

神奈川県（横浜市や川崎市）では、4月から11月が蚊の活動時期です。予防薬は、蚊が出始める5月から開始し、蚊がいなくなった12月まで継続することで効果的に予防することができます。なぜなら、フィラリアのお薬は予防薬ではなく駆虫薬だからです。つまり、フィラリアに感染していない状態で投薬をしても意味がなくなってしまうのです。ですから、蚊が活動を始めた4月頃にフィラリアを持った蚊に刺された場合でも、5月までの間にお薬を使ってしっかりと体内の子虫を駆虫することで、感染リスクを最大限に抑えることができます。

また、蚊の活動が比較的落ち着いてくる12月の寒い時期でも予防薬を使う理由としては、もしも11月に感染してしまった場合にも、体内に残ったフィラリアの幼虫を確実に駆虫することで感染予防をすることができるためです。フィラリア症は、フィラリアが動物の体内で成長していく進行性の病気です。フィラリア症が進行すると駆虫しづらくなってしまうため、早期の治療が大切です。

フィラリア検査の必要性

フィラリア予防薬を始める前には、必ずフィラリア検査を受けることをおすすめします。既にフィラリアに感染している場合、体内にいる幼虫が予防薬の投与によって急激に死滅し、その死骸がアレルゲンとなってアナフィラキシーショックを起こしたり、死滅した虫体が毛細血管に詰まって死に至るリスクがあります。そのため、しっかりと検査を行い、ペットの健康状態を確認してから予防を始めることが非常に重要です。当院では、短時間で結果が分かる検査を行っていますので、安心してご相談ください。

当院での予防プラン

夕やけの丘動物病院では、ペットの体調やライフスタイルに合わせたフィラリア予防プランをご提案しています。以下のサービスを提供しています。

・フィラリア検査（血液検査）
・内服薬の処方
・蚊対策のアドバイス

また、フィラリア予防薬は、他の寄生虫（ノミやマダニ）を同時に予防できるものもあります。多機能な薬を選ぶことで、ペットの健康管理をより簡単に行うことができます。

横浜市・川崎市周辺の飼い主様へ

夕やけの丘動物病院は、横浜市青葉区、都筑区、緑区、港北区、そして川崎市の飼い主様にとって頼れる存在でありたいと考えています。フィラリア予防や健康診断に関するご相談は、いつでもお気軽にお問い合わせください。ペットの健康を守るために、早めの予防を始めましょう！

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