犬の急性胃腸炎

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横浜市青葉区、都筑区、緑区、港北区、川崎市の皆さんこんにちは。
横浜市青葉区市ケ尾町にある夕やけの丘動物病院 獣医師の大久保です。

ここでは、「犬の急性胃腸炎」についての説明と、当院での治療実績を報告いたします。

急性胃腸炎について

急性胃腸炎とは、突然嘔吐や下痢などが起こる一過性の胃腸炎です。基本的には1週間以内、長くても2週間を超えないものを急性胃腸炎と呼びます。

胃炎または腸炎のみの場合は、胃炎では主に嘔吐が、腸炎では下痢(時に嘔吐)がみられます。発症は全年齢、犬種、性別で起こる可能性があり、原因としては細菌・寄生虫感染によるもの、もしくは食事性などが考えられますが特定できないことも珍しくありません。

基本的に経過は良好で、多くは1~3日で自然に治まり、そうでない場合も対症療法(症状に対する治療)で治っていくことの多い疾患です。

ワンちゃんと暮らしていく間には割と頻繁に遭遇する疾患であると言えます。

急性胃腸炎の治療実績

1、前日からの下痢・嘔吐にて来院のケース

初診時
前日から軟~泥状の便をしており、数回嘔吐したとの主訴で来院されました。
元気食欲に大幅な低下は見られないものの7カ月齢の子犬本来の活発さ、活動性からはやや低下しているような様子が見受けられました。また数回嘔吐の症状も出ているとのことでした。排便の最後にはややしぶり症状があったとの稟告をいただいております。

まず行った症例の外貌の診察では、可視粘膜はすべて正常(舌や歯肉などの口腔粘膜、また眼球結膜の色)で、皮膚ツルゴール反応(皮膚をつまんでどのくらいで元の状態に戻るか、脱水の一つの指標になります。)の低下、及びCRT(毛細血管再灌流時間、こちらは血液循環の指標になります。)の低下はともに認めず、体温も直腸温で37.7℃と発熱を認めないことなどから、全身状態は良好であると判断しました。

このような臨床所見から、軽度の急性胃腸炎や子犬であるという点から異物の誤飲による消化器症状等を疑い以下の検査を行いました。

検査内容
糞便検査(直接法・浮遊法)、消化管超音波検査

診断結果:糞便検査にて明らかな病原体(寄生虫もしくは芽胞菌・らせん菌等)なし
消化管超音波検査にて、胃の蠕動運動低下をわずかに認めるが、消化管内異物や明らかな粘膜病変(胃炎や腸炎が重度になると粘膜に変化が現れることがあります。)はなし。

以上の検査結果から、非感染性(食事内容や若齢による消化機能の未発達に起因すると考えられる)の急性胃腸炎と診断しました。

治療内容
消化管運動改善薬、整腸剤の内服を処方

お問い合わせ

夕やけの丘動物病院

電話番号: 045-530-9100
診療時間:9:00〜12:00、16:00〜19:00
休診日:祝日の午後
住所:神奈川県横浜市青葉区市ヶ尾町517-25

あざみ野どうぶつ医療センター

電話番号:045-530-5300
診療時間:10:00~13:00、16:00~19:00
休診日:月曜日、日曜日の午後、祝日
住所:横浜市青葉区美しが丘5-13-1 GRAN hillside 欅 1F

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