内分泌の異常に伴う皮膚疾患

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犬と猫の内分泌の異常に伴う皮膚疾患とは?原因・症状・治療法を解説!
「最近、うちの子の毛が薄くなってきた…」「皮膚が黒ずんできた」「ずっと皮膚がベタベタしている」
このような症状が気になる飼い主様はいらっしゃいませんか?
皮膚病というと「細菌感染」や「アレルギー」などが思い浮かぶかもしれませんが、内分泌系(ホルモン)の異常が原因で皮膚に異常が起こることもあります。内分泌疾患は、症状が徐々に進行し、気づきにくいことがあるため、早期発見・治療が大切です。
このページでは、犬と猫の内分泌の異常に伴う皮膚疾患について、原因や症状、治療法まで詳しく解説します。

内分泌の異常とは?犬と猫にどんな影響を及ぼす?

内分泌疾患とは、ホルモンを分泌する臓器(甲状腺、副腎、膵臓、性腺など)の異常によって起こる病気のことです。ホルモンは、体のさまざまな機能を調整する重要な物質であり、そのバランスが崩れると、皮膚や被毛の状態にも悪影響を及ぼします。ホルモン異常による皮膚疾患の特徴は、以下のようなものがあります。

左右対称の脱毛(かゆみがほとんどない)
皮膚が黒ずんで硬くなる(色素沈着・苔癬化)
皮脂の分泌異常(ベタつきや乾燥)
傷が治りにくい
細菌や真菌(カビ)による感染を繰り返す

犬と猫に多い内分泌疾患には、甲状腺機能低下症、副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)、糖尿病、性ホルモン失調などがあります。

犬と猫の内分泌異常による皮膚疾患の種類

甲状腺機能低下症

対象:犬(猫では稀)
発症しやすい犬種:ゴールデン・レトリーバー、ダックスフンド、ドーベルマンなど

病態

甲状腺は、新陳代謝を調整するホルモンを分泌する器官です。甲状腺機能が低下すると、新陳代謝が低下し、さまざまな症状が現れます。

皮膚症状

左右対称の脱毛(特に胴体、尾の周り)
皮膚の黒ずみ(色素沈着)
皮膚が厚くなり、乾燥してフケが増える
細菌感染やマラセチア感染を起こしやすい

全身症状

元気がない
太りやすくなる
寒がる

診断・治療

血液検査で甲状腺ホルモン(T4, fT4, TSH)を測定し、診断します。
治療には**甲状腺ホルモン剤(レボチロキシン)**を投与します。

副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)

対象:犬(猫では稀)
発症しやすい犬種:プードル、ダックスフンド、ボクサーなど

病態

副腎は、ストレスに対処するホルモン(コルチゾール)を分泌しますが、過剰に分泌されると異常が起こります。

皮膚症状

左右対称の脱毛(特にお腹や脇)
皮膚が薄くなり、血管が透けて見える
お腹が膨れる(腹部膨満)
傷が治りにくく、感染しやすい

全身症状

多飲多尿(お水をよく飲み、おしっこが増える)
お腹が膨らむ(筋肉が減少し、お腹が垂れる)
元気がなくなる

診断・治療

血液検査や副腎機能検査(ACTH刺激試験など)、エコー検査で診断します。 治療は**副腎ホルモンの分泌を抑える薬(トリロスタンなど)**を使用します。

糖尿病

対象:犬・猫
発症しやすい犬種:アメリカンショートヘア、シャム猫など

病態

糖尿病は、インスリン(血糖値を調整するホルモン)の不足または働きの低下によって起こります。

皮膚症状

被毛のツヤがなくなる
皮膚が乾燥し、フケが増える
細菌や真菌(カビ)の感染を起こしやすい

全身症状

多飲多尿
食欲が異常に増える or 減る
体重減少

診断・治療

血糖値測定や尿検査で診断します。治療にはインスリン注射や内服薬、食事療法が必要です。

性ホルモン失調(精巣腫瘍・卵巣嚢腫など)

対象:未去勢・未避妊の犬・猫
発症しやすい犬種:アメリカンショートヘア、シャム猫など

病態

性ホルモンの異常によって皮膚に影響が出ます。

皮膚症状

左右対称の脱毛
皮膚の黒ずみ(色素沈着)
乳腺の腫れやしこり

診断・治療

ホルモン検査や超音波検査で診断し、去勢・避妊手術が有効な治療法となることがあります。

内分泌異常による皮膚病は早期発見が大切です! 犬や猫の皮膚の異常は、アレルギーや感染症だけでなく、ホルモンの異常が原因となることもあります。特に「左右対称の脱毛」「皮膚の黒ずみ」「皮脂の異常」が見られる場合は、内分泌疾患も疑いましょう。

皮膚病の症状が続く場合は、横浜市青葉区・都筑区・緑区・港北区・川崎市の方は、ぜひ当院までご相談ください!

横浜市青葉区に2院を構える専門治療にも対応する動物病院グループです

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