ワンちゃんの避妊手術
(卵巣子宮摘出術)

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ワンちゃんの避妊手術
(卵巣子宮摘出術)

手術前準備

全身麻酔を実施します。腹部の毛刈りを行った後、切開部周囲を洗浄・消毒します。その後、手術用ドレープ(清潔な布)を用いて切開部周囲を覆います。

皮膚切開

腹部の皮膚に、臍(へその下)から尾の方向に向かって直線状の切開を行います。切開線の長さは、ワンちゃんの体の大きさや状況によって異なります。

皮膚切開

腹腔へのアクセス

皮膚切開後、腹壁と腹膜を切開し、腹腔(おなかの中)にアプローチします。その後、卵巣と子宮を確認し、摘出の準備をします。

卵巣子宮摘出

卵巣と子宮を摘出します。卵巣子宮摘出術では、卵巣のみの摘出ではなく、子宮も同時に取り除きます。まず、卵巣から出ている血管と靭帯を切断します。この処置はシーリングシステム(血管や組織束を、縫合糸を使わずに止血と切断ができる機器)を使用し、安全に素早く行います。その後、子宮間膜を走行する血管をシーリングシステムで処理します。もう片方の卵巣と子宮にも同様の処置を行います。最後に周囲の血管の処理を行った後、子宮体を切断することで、卵巣と子宮を同時に摘出します。子宮体の切断時はワンちゃんの体の大きさに応じて、シーリングシステムまたは縫合糸を用います。

卵巣子宮摘出

傷口の閉鎖

子宮と卵巣の摘出を行った後、止血が十分に行えているかどうかを改めて確認し、傷口を閉鎖し、縫合します。腹壁の縫合は体内で吸収・分解される吸収糸を用い、皮膚の縫合はナイロン糸を用います。

抜糸

術後10日後に、傷口が完全に治癒していることを確認し、ナイロン糸の抜糸を行います。

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