異物誤食による消化管閉塞

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横浜市青葉区、都筑区、緑区、港北区、川崎市の皆さんこんにちは。
横浜市青葉区市ケ尾町にある夕やけの丘動物病院 獣医師の稲山です。

ここでは、「異物誤食による消化管閉塞」についての説明と、当院での治療実績を報告いたします。

異物誤食による消化管閉塞について

ワンちゃん猫ちゃんは消化できないようなものを誤って飲み込んでしまうことがあります。ペットシーツやタオル、噛んで遊ぶおもちゃ、おやつの入っていた小袋、飼い主様のにおいのついた衣類、焼き鳥の串など様々です。また長毛種の猫ちゃんが過剰なグルーミングをする場合、胃の中で毛玉を作り消化管閉塞を引き起こすこともあります。昨今ではコロナ禍によって布製のマスクの誤食が増えており注意が必要です。

消化管閉塞でよく見られる症状

頻回する嘔吐
食欲不振
元気消失

異物誤食の治療方法

治療方法は異物の内容によって様々です。毒性が強くなく、消化管穿孔や閉塞を引き起こす恐れのない形状や大きさのものであれば消化されずそのまま排泄されるまで経過観察となります。

胃内に留まっているものであれば催吐剤を静脈投与し吐かせることで異物を取り除きます。しかし食道を穿孔するような串や針、また繊維などのひも状の異物では禁忌となるため注意が必要です。

既に嘔吐しているのに異物が出てこない、もしくは異物が十二指腸領域まで達している患者に対しては全身麻酔下での内視鏡手術の適応になります。しかし、内視鏡用鉗子で把持できないものや強引に引っ張ると消化管を穿孔する恐れのあるもの、内視鏡が届かない空腸回腸領域まで達してしまったものに対しては開腹手術の適応となります。

市が尾駅 車で4分

夕やけの丘動物病院

Sunset Hills Animal Clinic

夕やけの丘動物病院

あざみ野駅 徒歩8分

あざみ野どうぶつ医療センター

Azamino Animal Medical Center

あざみ野
どうぶつ医療センター

異物誤食の治療実績

1、頻回する嘔吐にて来院のケース

ペルシャ 2歳

来院時の状態と検査
頻回する嘔吐と元気食欲消失で来院。
血液検査上では肝酵素の上昇が見られました。またEcho検査上で空腸領域にてシャドーを引く陰影と尾側に顕著な液体貯留が見られました。

診断結果
腸管閉塞

治療内容
全身麻酔科にて開腹、腸管の壊死は見られなかったため腸管切開を行い異物を除去しました。取り出された異物はガムテープでした。

予後
液体のごはんを給餌し静脈点滴を流し続けたところ1週間ほどで元気食欲を取り戻したため無事退院しました。

わんちゃん・ねこちゃんのお悩みは当院にご相談ください!

この症例の監修

獣医師 大久保 舞(おおくぼ まい)

出身校:麻布大学
資格:獣医腫瘍科認定医 II 種
所属学会:日本獣医がん学会

大久保

横浜市青葉区に2院を構える専門治療にも対応する動物病院グループです

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