コクシジウム

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横浜市青葉区、都筑区、緑区、港北区、川崎市の皆さんこんにちは。
横浜市青葉区市ケ尾町にある夕やけの丘動物病院 獣医師の片岡です。

ここでは、「コクシジウム」についての説明と、当院での治療実績を報告いたします。

コクシジウムについて

コクシジウムとは原虫と呼ばれる寄生虫であり、主に消化管の細胞に寄生し増殖します。消化管の細胞内で増殖したコクシジウムは糞便中に排出されますが、とても小さいので肉眼では見る事ができず、顕微鏡を用いた糞便検査において検出されることが多いです。健康な成犬や成猫では感染しても無症状の場合が多いですが、子犬や子猫が感染してしまうと、免疫が未発達なことから下痢や元気消失、食欲不振といった症状を起こすことがあります。 人への感染はありませんが犬同士や猫同士では感染が認められるため、もし感染してしまった場合は再感染の可能性もあるため早期の治療と自宅での消毒作業が必要になります。治療は主にコクシジウムに対する駆虫薬を用います。また、コクシジウムは日常で使用している消毒薬などでは死滅せず、熱湯消毒がもっとも効果的と言われています。

コクシジウムの治療実績

1、譲渡後の健康診断を主訴に来院した症例

犬Mix  2ヶ月齢 雌

元気や食欲はありますが、少し痩せているわんちゃんです。一般身体検査とともに、便検査を実施しました。便自体の性状は問題なく、直接塗抹法(主に細菌バランスを観察するための検査)と浮遊集卵法(虫卵を検出するための検査)を行ったところ、浮遊集卵法においてコクシジウムが検出されました。寄生虫の形態からコクシジウム症と診断し、内服薬にて体内に寄生するコクシジウムを駆虫することとしました。

診断結果
下垂体依存性のクッシング症候群疑い

浮遊集卵法にて検出されたコクシジウム。

診断
犬コクシジウム症

治療内容
犬コクシジウム症に対する駆虫薬を1回投与

1週間後
直接塗抹法と浮遊集卵法の糞便検査においてコクシジウムは検出されませんでしたが、体内からのコクシジウムの完全排出を判定するため1ヶ月後の糞便検査をご案内しました。

1ヶ月後
糞便検査にてコクシジウムは検出されなかったため治療を終了としました。

わんちゃん・ねこちゃんのお悩みは当院にご相談ください!

この症例の監修

獣医師 嶋崎 貴匡(しまざき たかまさ)

出身校:酪農学園大学
資格:JAHA 総合臨床認定医、ロイヤルカナン栄養管理アドバイザー
好きな動物:犬、猫、トカゲ

嶋崎

横浜市青葉区に2院を構える専門治療にも対応する動物病院グループです

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