マラセチア性皮膚炎

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横浜市青葉区、都筑区、緑区、港北区、川崎市の皆さんこんにちは。
横浜市青葉区市ケ尾町にある夕やけの丘動物病院 獣医師の藤本です。

ここでは、犬猫の皮膚疾患として多い「マラセチア性皮膚炎」についての説明と、当院での治療実績を報告いたします。

マラセチア性皮膚炎について

常在菌であるマラセチアという真菌が関与した皮膚炎です。マラセチアはあぶらが好きなカビなので、皮膚の中でも皺がよることで特にあぶらが溜まりやすい首や脇、股などに症状が出やすく、皮膚が赤くなったり毛が抜けたり分厚くなったりフケが多く出たりします。
マラセチアを減らしあぶらを落とす目的でシャンプーによる洗浄を行ったり、塗り薬を使ったり、場合によっては抗真菌薬の内服薬で治療をしていきます。

マラセチア性皮膚炎の治療実績

1、以前よりある全身の皮膚のべたつきと痒みを主訴に来院のケース

ミニチュアダックスフンド 14歳 避妊雌

皮膚初診時
耳、首からお胸・お腹にかけて、脇と内股、四肢、足の裏などに紅斑(赤み)、脱毛(毛が抜ける)、脂漏(べたつき)、鱗屑(フケ)、色素沈着(皮膚の黒ずみ)が認められていました。
症状の出ているところを検査したところ、皮膚の常在真菌であるマラセチアが異常に増加していることが確認されました。

皮膚の症状が出ている部位や年齢から、背景にアトピー性皮膚炎や内分泌疾患などの基礎疾患を伴う可能性も考慮に入れながら、飼い主様とご相談の上、今回はまずこの増えすぎたマラセチアを減らし今ある痒みを和らげてあげる治療を行うことになりました。

診断結果
脂漏症、マラセチア性皮膚炎、その他背景の基礎疾患の可能性

治療内容
抗真菌薬の内服、抗真菌薬を含むシャンプーによる週2回以上の洗浄、マラセチアが減ってくれたタイミングから痒み止めの内服薬

約1ヵ月後
治療を進めていくうちに痒みは次第に落ち着いてゆき、初診時には10点満点中8点もあった痒みスコアは、なんと0点と明らかな良化を認めました。検査上のマラセチアの数も正常範囲内となり、症状の出ていた個所も毛がフサフサに生えてきました。本人も痒みが楽になったためか、以前よりだいぶ元気になったように感じるとのお言葉を頂きました。

わんちゃん・ねこちゃんのお悩みは当院にご相談ください!

この症例の監修

獣医師 藤本 来夢(ふじもと らむ)

出身校:麻布大学
資格:ロイヤルカナン栄養管理アドバイザー
所属学会:一般社団法人日本獣医皮膚科学会
趣味:休日に一人で映画館に入り浸ること

藤本 来夢

横浜市青葉区に2院を構える専門治療にも対応する動物病院グループです

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